過去ログ - P「失恋」
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9:名無しNIPPER[saga]
2015/01/16(金) 23:46:22.32 ID:O5vrIm2M0
私の目にはつぶらな瞳と、その中には私の顔が見える。

酷い顔。スーパーアイドルが聞いて呆れるわ。

ホント、あんな馬鹿のためにこの私が頭を悩ますなんて、それこそ馬鹿じゃない。



でも私の中の子供は、駄々を捏ね続ける。

なんでアイツはあの子と?


そして、私の中の大人が答える。

アンタが意地悪ばっかりするからよ。


そりゃ、私だってやり過ぎた所があるかもしれないけど・・・・・。アイツだって、満更でもない顔してたじゃない!


それは、アンタから見た話でしょう?あの人の本心なんて分かる訳ないじゃない。


私が我儘言って、アイツが口ではいろいろ言いながらもやってくれて。そういうのが、続く筈だったのよ!


アンタはそれが続く努力をしなかった。あの人の好意に寄りかかっていただけ。


うるさいわね!この世の中、私の思う通りに行かないことばっかりだわ!


本当にそう。だから、みんな夢を叶える努力をするの。


分かってるわよ!


ええ、分かってるでしょうね。アンタは私だから。


・・・・・。


ねえ、どうしてアンタはそんなに怒っているの?あの人とあの子の関係が、どうしてアンタを苛立たせるの?



事実を認めようとする賢い私と、絶対に認めようとしない幼い私。

じゃあ、今ここで寝そべってる、人形のような私は誰かしら。

進む気力もない、誰かを責める気力もない。

一番馬鹿で、知らなかったふりをするだけの私。

布団の中で、うさちゃんと向き合うのが精いっぱいの私。



「ねえ・・・。私、アイツの事が好きだったみたいなのよ」



そう声にだす。

とっくに知ってた。私は、アイツが好きなんだって。

今まで認めていなかった自分の気持ち。

それをアイツに口から伝えることは出来なかったけど。


それは、私の目の前のつぶらな瞳に映る顔の目から、とめどなくあふれていった。


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