過去ログ - 阿良々木暦「ありすリコリス」
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10: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/01/16(金) 20:28:38.02 ID:6UJ3zAla0

「しかし、ドレスというものは何度着ても慣れませんね……」

裾を引きずるのが気になるのか、思い通りに動けないらしい。

ちなみにウェディングドレスの裾の長さはそのまま身分の高さに比例しているそうだ。
長ければ長いほど、高貴な出身ということらしい。
それこそ権力を誇示するために裾が長すぎて歩けない程のドレスをしつらえる貴族までいたそうだ。
だが、現代においては邪魔なだけなので大体は歩ける程度に切るらしいが。

しかし、改めて二人を見ると壮観の一言に尽きた。

結城に櫻井。
愛くるしい僕の天使たちだ。
今でこそ小学生という身の上、多少は安心だが、二人ともいずれは結婚するだろう。
こんなに可愛い天使たちを男が放っておくわけがない。

いや、彼女たちだけではない。
僕の担当しているアイドルたちは皆、例外なく独り身か結婚可能な年齢に届いていないかのどちらかだ。
そういう意味では、皆いつか僕の手を離れて誰かのお嫁さんになってしまうのだ。

森久保も、星も、諸星も、双葉も、市原も、龍崎も、三村も、荒木も、安部さんも、鷺沢も……。

「うっ…………」

「っ!?」

思わず涙がこぼれる。
娘を嫁にやる親父の気持ちがちょっとばかりじゃないレベルでわかってしまったじゃないか。

「っく…………くそっ」

「ぷ、プロデューサー?いきなりどうしたんですの……?」

「いや……ついプロデューサー汁が……漏れて……」

「なんだよそりゃ」

心配そうに顔を覗かせる櫻井に、呆れ返る結城。

いつかお嫁さんになるその日までは、せめてプロデューサーとして、彼女たちがトップアイドルになるために尽力しようと、固く誓ったのであった。



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