11: ◆8HmEy52dzA[saga]
2015/01/16(金) 20:29:45.31 ID:6UJ3zAla0
004
「おはようございま……」
「プロデューサー!」
「うおおおぉぉっ!?」
翌日、出勤するなり僕は腹部にタックルを受ける運びとなった。
こんなアグレッシブなコミュニケーションを行使してくるのは日野か莉嘉ちゃんか火憐ちゃんくらいしかいない……筈なのだが。
「…………橘?」
僕の胸部に頭突きをした上でスーツの裾を掴んでいたのは、確かに橘だった。
「あ……よ、良かった……」
僕の姿を確認するように僕の全身に上下方向へと視線を転がすと、安堵したのか胸を撫で下ろす。
様子が、おかしかった。
まるで僕の身に何かあったと聞き及び、何事もなかったことを安心しているように見える。
呼吸も過呼吸気味で落ち着いていない。
「…………?」
「プロデューサー、私、私……!」
「落ち着けよ。どうしたんだ、」
「あら、おはようございますプロデューサーさん」
橘、と名前を言おうとしたところで千川さんに呼び止められる。
「おはようございます……千川さん」
「プロデューサーさん、ちょっとご相談があるんですけど、よろしいですか?」
明らかに尋常ではないと一目でわかる橘を前に、そんな事を言う千川さん。
ということは、事務所単位で何かあったと見るべきか。
「……はい」
それなりの心構えと共に返事をする。
だが、千川さんから発せられた言葉は、予想の遥か斜め上を行くものだった。
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