4:名無しNIPPER[saga]
2015/01/17(土) 19:08:02.90 ID:cF1HlNHB0
  
 三階。ここは睡眠の国。 
 仕事も食べ物も娯楽もない、ただベッドがたくさんあるだけの小さな国。 
  
  
 ベッドの上では妖精達がただただ寝続けている。 
 安らかな寝息が充満するこの世界で、彼女達は夢の中でも眠るのだろう。 
  
  
 暖かい部屋で永遠の夢と暮らしていく。 
 きっとここは、どこよりも幸せで、どこよりも不幸なんだ。 
  
  
 だけど私はこの世界のドアを開けてしまった、外の寒い空気が部屋に流れ込む。急な寒さが彼女達を起こしてしまう。 
  
  
 ウサギの人形を抱えた小さな少女が呟いた。 
  
  
 「もう朝……? めんどくさいなー……」 
  
  
 起きてしまった彼女達は、もう眠ることを許されない。 
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