10:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/18(日) 18:21:59.83 ID:2BoFFSWx0
「唯先輩っ……バカぁ……っ!!」
「きゃ!?」
気が付いたら、思いっきり唯先輩を押し倒していた。
「唯先輩のバカ!! 私が、私がこんなことするのは、唯先輩だけなんですからねっ!!」
激しい感情が噴き出てくる。
怒り、愛、憎しみ、焦り。裏切られたような絶望感。
相手を支配したい欲望。いろんな感情がごちゃまぜになって、止められない。
そのどろどろの感情に任せて、唯先輩に思いっきりキスをした。
「あむぅ……!? あ、あず、ふぅ……っ!! あ、い、いた、いたいよっ」
「んぐ……ゆい、先輩っ……ふぅ……バカ……はむっ……!!」
唇を塞ぎながら、思いっきり抱きしめる。
唯先輩の背中に、爪が食い込むぐらい。痛がってるみたいだけど、知らない。
私の心は、それぐらい……いや、もっと痛いんです。
「ぷはっ! あ、あずにゃん、やめてよ! ヤケにならないで!!」
「ヤケなんかじゃないもん!! 本気なんですからっ!!」
唯先輩は、いつもみたいに抱きしめ返してこない。それがさらに私をいらだたせる。
私は上半身を起こして、馬乗りの体勢になり唯先輩を見下ろす。先輩はまた、不安そうな目に戻ってしまった。
さっき、一瞬、私に釘付けになったのに。
「こんなに好きなのに、こんなに想っているのに……確かに、私は他の方々にも魅力を感じて、尊敬して、好意的に思っていますけど! でも、そんな方々との噂ばかりが先に立って、一番好きな人に疑われて……この気持ちがわかりますか!!」
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