11:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/18(日) 18:26:35.27 ID:2BoFFSWx0
 出会った頃にあなたから受けていた愛情。付き合い始めてからあなたにもらったたくさんの愛。 
 それが、ここ最近はめっきり……。 
 唯(たった)一度だけでもいいから……私にその心を向けてください。 
 私を抱いてください。私の心をめちゃくちゃにしてください。 
  
 「あずにゃん、あのね……むぐぅ!?」 
  
 唯先輩が何か言いかけた気がするけど、構わず、また唇を塞いだ。 
 両腕できつく抱きしめ、両脚を絡ませ、腰を押しつけ、全身で、唯先輩の全身を感じる。 
 それでも、まだ唯先輩の反応はない。スイッチが、入ってくれない。 
 つらい。こんなにつらいなんて…… 
  
 「あず、にゃん……は、ウソついてないって……信じるよ」 
  
 「ウソとか、本当とか、そんなのもう、どうでもいいです。私の気持ち、感じてくれないんですか……!」 
  
 「感じるよ。あずにゃんから、こんなに激しく求めてくれたの、初めてだよ……それなのに、私が応えられなくて、ごめんね。あの、もうちょっと、時間を……」 
  
 私の気持ちはわかってくれたのかもしれないけど、それでも、唯先輩はまだ私のことを愛してくれない。 
 それは多分、疑いが晴れていないから?  
 ウソついてないって信じるって、口では言っていたけれど。やっぱり心の奥底では、不安に思ってるから…… 
  
 「そんなに疑わしいなら、今ここで約束しましょう。私は唯先輩しか愛しません。浮気なんか絶対しません。約束を破ったら、針千本でもなんでも飲ませてください。本当に飲ませてもらって構いません」 
  
 唯先輩の手をつかみ、無理やり指切り拳万をする。 
 唯先輩の表情は変わらない。 
  
 「あ、こんな口約束じゃダメですよね。だったら、何か痕が残るような契りでも……それこそ、本当に指を切って誓いを立てるぐらいの覚悟はありますよ?」 
  
 「あずにゃん、こわいよ……」 
  
 小指を離されてしまった。 
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