16: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:24:46.32 ID:E6AlHoQN0
「…昔、こんな言葉を聞いたんだ」
「『女はいつでも二通り。男を縛る強い女と、男にすがる弱虫と』」
17: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:25:21.13 ID:E6AlHoQN0
18: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:26:25.62 ID:E6AlHoQN0
「…えぇ、わかっています」
「それは私の中の幻であること、そしてあなたが私に対しても、同じように思っていてくださっていたこと」
19: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:27:05.18 ID:E6AlHoQN0
「…ふふ。こんなふうに、しっかりとあなたの目を捉えるのはいつぶりでしょうか」
「いつからか、見つめ合うことよりも大切なことが増えていってしまいましたから」
20: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:27:54.17 ID:E6AlHoQN0
「…貴方の瞳に、私がまだいるのですね」
「でもきっと、涙で汚れて酷い顔でしょう…?」
21: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:29:16.05 ID:E6AlHoQN0
「…すこし、お時間をよろしいでしょうか?」
「最後に、化粧をし直してきます。だから」
22: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:30:00.06 ID:E6AlHoQN0
「どうか私を、綺麗な思い出に、してください…」
23: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:30:44.70 ID:E6AlHoQN0
「席を立つのは、あなたからです」
24: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:31:21.51 ID:E6AlHoQN0
「…こうして、貴方の後ろ。影を踏んで歩いた癖が直りません…」
「これからは私、何を頼りに歩いていけばよいのか…」
25: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:33:07.83 ID:E6AlHoQN0
「もうその声も、聴けなくなってしまいますね…」
「…どこを見回しても、もう、誰もいなくなりました」
26: ◆dY9RWPXaDQ[saga]
2015/01/22(木) 00:33:25.02 ID:E6AlHoQN0
「はい…。では、さようなら」
「今日まで、どうもありがとう御座いました」
33Res/10.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。