過去ログ - 恭子「いつか聞きたいその2文字」
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14: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:32:04.50 ID:DsjzTcAto

「な、なんや、ええやろたまには」

「ほぉーん」

手をゆっくり下ろせば、頬から熱が伝わってくる。
その熱の高さから、顔がひどく紅潮しているのが自分でもよくわかった。
それを物珍しいと言わんばかりに洋榎は私の顔を覗き込む。

「実は前々から誘いたかったんか?」

「いや……うん……まあ……」

「なーんや、やったら誘ってくれればええのに。
 うちはいつでも来たるで」

「そ、そんな簡単には誘えへんよ」

「なんで? 友達くらい誘うやろ、普通」

その『友達』じゃないから──とは言えるわけもなく。

「だ、だってうちおもろい物ないし」

「そんなもんなくてええねん、話で盛り上がればええんやから」

「ま、まあな……」

「なーんや、ホンマどしたん恭子?
 なんか態度おかしいで」

洋榎にそう指摘され、私はふと冷静になる。
冷静とはいったものの、心臓はバクバクと言いっぱなしだ。
体だけが冷えて、思考はオーバーヒート。
言い出すならここしかないと、過熱した思考は訴えかけてくる。
ぐちゃぐちゃになった思考から抜けだそうと、私は精一杯の言葉を絞り出した。

「……あのな、よく聞いて」

「何や、改まって」

「……うんとな」


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