過去ログ - BとYとK
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8: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:52:20.65 ID:FM5KuAEp0
恐ろしい声の主(以下野獣)「今までなぜ姿を現さなかったか、わかるか?貴様を怖がらせないためだ」

野獣「きっと善良な旅人だろうと、一宿一飯を与えた。なのに…盗人だったとはな!」

商人「ゆ、許してください、いえ…申し訳ありません!!」
以下略



9: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:52:49.08 ID:FM5KuAEp0
商人「い、家には5人の子供が私の帰りを待っています」

商人「最期の別れとして、一目会いたいのです…」

野獣「ふん、残念ながらお前の妻はこのまま子持ちの未亡人となろう」
以下略



10: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:53:24.95 ID:FM5KuAEp0
商人「ドレスも宝石もねだらない、欲のない子、お土産には赤いバラ一輪を、と…」

野獣「…その娘のためのバラだったのか?」

商人「は、はい。それも、最初は私が無事戻れば何もいらない、と言ったのです」
以下略



11: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:53:54.67 ID:FM5KuAEp0
野獣「よかろう。一度家に帰るがいい」

商人「ほ、本当ですか!?」

野獣「しかし、条件がある。その末の娘を伴って、ここへ戻って来るのだ」
以下略



12: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:54:35.17 ID:FM5KuAEp0
馬車「ガラガラガラ…」

商人「困ったことになった…」

商人「子供達に…末妹にどう言えばいいのか…」
以下略



13: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 20:55:13.29 ID:FM5KuAEp0
長兄「ええっ、またその屋敷に戻るのですか、父さん!?」

長姉「末妹のせいよ!あんたがそんなもの欲しがるから!」

次兄「…あああ、まだ脂の残る熊の毛皮…むせかえる獣の臭い…堪らないよお」クンカクンカスーハー
以下略



14: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:01:19.34 ID:FM5KuAEp0
商人「…という訳だ…」

長兄「やっぱり俺が末妹の代わりに行くよ。銃も持って行こう、野獣を倒してやる!」

長姉「だめよ、兄さん!お父さんだけじゃなく兄さんまでいなくなったら!」
以下略



15: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:02:11.50 ID:FM5KuAEp0
次兄「野獣は末妹を連れて来いとは言ったけど、二人だけで、とは言ってない」

次兄「それに父さんの子供以外の人間はダメだと言うなら、俺が同行しても約束破りにはならない」

長兄「そうだけど…なら長男の俺が…」
以下略



16: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:02:39.98 ID:FM5KuAEp0
長兄「末妹…荷造りは済んだか?」

末妹「あまり多くの物は…カバン一つ分だけにしたわ」

末妹「お母さんの形見の十字架は持って行くけど」
以下略



17: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:03:28.01 ID:FM5KuAEp0
次兄「動かない毛皮のコレクションより、もっと素晴らしいことを始めたいのさ」

次兄「言わばそれは昨日までの自分との決別。男の決意の表れだ」

長兄「…よくわからんが、末妹のため勇気を奮い立たせてくれたお前を尊敬しているよ」
以下略



18: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:04:07.63 ID:FM5KuAEp0
次兄「しかし職人に頼めば、これからでも防寒具か何か作ってもらえるだろう」

長兄「わ、わかった。有効に使わせてもらうよ」

腐りかけの毛皮「臭気ぷ〜ん」
以下略



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