過去ログ - 電「お姉ちゃん達はズルいのです」
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29: ◆00ZRE1DaEk
2015/01/23(金) 22:40:48.00 ID:tSEN8GI/O
「先に頂くよ」

「私は気にしなくてもいいわ」

「電もお先に頂くのです」

苺を真ん中に構え、周りにはブルーベリー、キウイ、林檎などのカットされたフルーツが飾られている。
フォークを刺すと、思ったよりも生クリームが占めていることが感触でわかった。
まずは一口。

「……うん、旨い」

土台がサクッと音をたてる。詳しくは知らないが、パイと同じなのだろうか。
その音をたたて飛び出した粉を逃すまいと生クリームがしっとりと口のなかで包み込む。
更にフルーツの酸味もいいアクセントになっている。

「なんと言うか……ヤバイな」

鈴谷の説明が、ヤバいヤバいと抽象的だったのも頷ける。言葉に出来ない美味しさがあった。

「はいなのです」

電を見ると、なぜか先程までまとっていた淀んだオーラは消え、幸せそうな笑みを浮かべていた。

「……ねぇ、司令官」

今度は横から声が掛かる。

「やっぱり待てないから、私に一口頂戴?」

顔を近づけて首をかしげる。いったいどこでそんな技覚えてきたのか……

「まぁ、一口ぐらいなら……」

そう思い新しいフォークを貰おうとウエイトレスを探す。

「あ、フォークはこれでいいわよ」

「えっ」

これは俺の声では無い。正面の電だった。


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