55:名無しNIPPER[sage]
2015/01/24(土) 02:17:25.60 ID:y9xDVq4jO
「あとは……」
「ひーまわり」
次の言葉を紡ごうとすると、櫻子は私の名前を呼び言葉の先を制してくる。
その表情は満面の笑みに溢れていて、泣きっ面の私とは対照的だ。
もういいんだよ。
もう大丈夫なんだよ。
そう言ってくれている気がして、私は口を動かすのをやめた。
依然として涙は滝のように流れ続けたままだったが、櫻子は満足そうにうん、うんと頷く。
「何があったって大丈夫だから」
「だって向日葵は……私の太陽だもん」
「え……お、覚えてるんですの……!?」
「あったりまえじゃん」
「どうして……?」
「だって向日葵、あの日からよく怒ったり、笑ったりするようになったから」
「……そうだったんですのね」
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