11:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:25:46.96 ID:n7hJWg0e0
仕切り直しです。鼻の頭にバッテンの絆創膏を貼った幸子が自転車の左手後方。輝子が右手後方に立ち、サドルを押さえました。
動きづらいですが、二人は過去にも何度かユニットを組んでいるので息はピッタリです。
歩くようなスピードでゆっくり自転車を押します。それでもまゆはハンドルにしがみつくのがやっとです。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:27:58.40 ID:n7hJWg0e0
まゆの手の震えはハンドルを伝い、自転車右に左に、蛇行させます。
見かねた幸子は後輪に巻き込まれないように体を寄せながらまゆに叫びかけます。
「まゆさん!怖がらないでペダルをちゃんと踏んでください!転ばないように押さえてあげますから!」
13:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:30:12.14 ID:n7hJWg0e0
数秒後、幸子と輝子は団子のように重なって、数メートル先で転がる自転車とまゆを呆然と見ていました。
まゆの乗った自転車がいきなり速度を増したので、2人ともバランスを崩し倒れてしまったのです。
しかし、まゆの乗った自転車は2人の助けがなくとも数メートル進みました。
14:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:32:06.06 ID:n7hJWg0e0
幸子の声に押され、勇気を出してペダルを踏む。それがきっかけでした。
それがわずかな進歩をもたらしたのです。
調子に乗ってボクの教えが良かったんですとうそぶく幸子。
15:名無しNIPPER[sage]
2015/01/25(日) 23:33:06.94 ID:8ZlJgU6eo
期待
16:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:34:15.28 ID:n7hJWg0e0
まゆはやればできる子です。
1度コツをつかんだことはなんでもそつなくこなして見せます。
自転車に乗れなかったのは運動神経に自信を持てず、挑戦していなかったからというだけなのです。
17:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:36:12.07 ID:n7hJWg0e0
「まゆさん!だいぶ乗れるようになってきましたね!」
「うん…すごい…」
公園の1/4ほどの一区画を一周するという挑戦を、おぼつかないハンドルさばきで、所々足をつきながらも終えてみせたまゆを2人がねぎらいます。
18:名無しNIPPER[sage]
2015/01/25(日) 23:38:34.17 ID:6FznMjOro
何だこのまゆいつもよりずっとかわいい
19:名無しNIPPER[saga]
2015/01/25(日) 23:38:45.27 ID:n7hJWg0e0
そうです、まだたりないのです。
まゆの目標は週末までにサイクリングに出かけられるくらいになること。
日が暮れるまでプロデューサーさんと2人だけで景色を見て回り、どこかの人の少ない広い野原で汗をぬぐいながら愛しい人と夕焼けをバックにキスをすることなのです。
20:名無しNIPPER[sage]
2015/01/25(日) 23:39:18.55 ID:kcGZTsW3o
圧倒的ほのぼの感
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