過去ログ - 藤原肇「大事なのは、焦らない事です」
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36:名無しNIPPER[saga]
2015/01/29(木) 00:19:25.23 ID:787NWdhNo
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お風呂から上がると、廊下の先に二人の姿が見えました。
おじいちゃんとPさんが並んで濡れ縁に寝転んでいます。
間には、酒瓶とぐい飲みが置いてありました。

 「……ええと」

どうしたものかと思い悩んでいると、父さんが居間から顔を出しました。
二人を見ると、しょうがないなとばかりに苦笑して。
肩を支えておじいちゃんを寝室へと連れて行きました。

 「Pさん」

広い肩を軽く揺すります。
辺りにはお酒の匂いが漂っていました。

 「お体に障りますよ」

 「もう触ってるじゃないか、肇」

Pさんが身体を起こして頭を掻きます。

 「俺の冗談も、少しは上達したか」

 「それも楓さんに習っているんですか?」

 「習うというか、あの人がよく絡んで来てな……冗談も、酒も」

Pさんもまた、しょうがないなとばかりに息をついて。
私には出来ない大人のコミュニケーションに、少しだけ胸の奥がちりりと熱くなりました。


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