過去ログ - キタキタオヤジ「北北中学出身、アドバーグ・エルドル」キリッ  キョン「!?」
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271:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 20:32:07.31 ID:5PeMfEmx0
「時間移動は朝比奈さんですね。僕には出来ませんし、どうやって時間を移動しているのか、その方法も知りません」

古泉はふっと息を吐き、

「三年前のことについて僕が知ることが出来たのは、未来の朝比奈さんが教えてくれたからです。普段では絶対に有り得ない出来事でしたが、あの時は緊急時だったそうです。彼女は数多くの禁即事項によって制限されてますから、恐らく僕が彼女とまた会うことはないでしょう。それに、例え未来の朝比奈さんでも涼宮さんの過去を変更するのは不可能ではないかと僕は考えています」
以下略



272:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 20:43:23.40 ID:5PeMfEmx0
古泉は俺の言葉を丁寧に無視して、

「一応これだけは言っておきますが、あなたも知っての通りキタキタオヤジさんは涼宮さんにとってストレスの塊となっています。ですが、あなたが描いたものだからこそ、いなかったことにも出来ないんです。あなたと出会った思い出も一緒に消えてしまいますし、あなたが迎えに来てくれる条件も失われてしまいますから」

正直、僕も参っています、と古泉。
以下略



273:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 21:21:45.53 ID:5PeMfEmx0
「生憎、僕もストレスを受けている側ですので。穏便に元の世界に帰ってもらえるならそれがベストだと考えています。もっとも、長門さんから聞いた話ではそれも望み薄ですが。彼はこちらの世界でキタキタ踊りを流行らせる気でいるようですから」

ふっと小さなため息をついてから古泉は、

「こういってはなんですが、絵はやはり絵なんです。魔方陣のように、この絵からキタキタオヤジさんが飛び出してきたというわけではありません。あくまでこれはイメージですね。涼宮さんがこの絵を見て想像し、そして世界を改変したというのが『機関』の統一見解です。この絵自体には何の力もないでしょう」
以下略



274:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 21:41:02.31 ID:5PeMfEmx0
俺が黙っていると、古泉は勝手になにか勘違いでもしたのだろう。満足したような顔を見せて、「そろそろ戻りましょうか」と俺を学校の外へと促した。梅干し大名というイラストが描かれてある時計を見て、

「もうすぐ集合時間ですから。送っていきますよ」

学校の外でずっと待っていたのか、来た時同様、黒塗りのタクシーへと乗り込む。宗教団体への勧誘ってのはよっぽど儲かる仕事らしい。いや、高校生だからバイトか? そんなに儲かるなら俺も一度ぐらいはやってみたいものだと少し心動かされたが、流石に自重する。
以下略



275:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 21:55:41.76 ID:5PeMfEmx0
それから五分も経たずに駅前の噴水近くまで朝比奈さんと一緒に戻ってきたハルヒは『魔王』を作曲中のシューベルトのようなしかめ面をしていた。俺と古泉を見てまた一言。

「成果は?」

「ない」
以下略



276:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 22:16:57.66 ID:5PeMfEmx0
「そちらはどうでした?」とは古泉の台詞だ。

うぐ、と詰まってハルヒは魔女子さんと呼ばれた時のキキのような顔をして下唇を強く噛んだ。放っとくとそのまま唇を噛み破らんばかりである。

「ま、そう簡単に発見できるもんじゃないってことだけはよく解っただろ。今日のところはそれが成果だな」
以下略



277:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 22:45:35.44 ID:5PeMfEmx0
とにもかくにも、これでこの日のイベントは全て終了した。やったことと言えば、街をぶらつき飯を食って不本意な全力疾走を十五分以上強いられた挙げ句に宗教勧誘されただけだ。壮大な罰ゲームかよ。

成果もへったくれもあるはずがなく、金と時間と精神力をまとめてドブに捨てたようなものだ。何で初めからサボらなかったんだと、後悔しか残らない。

ハルヒがちゃっちゃと帰るのとほぼ入れ替わりで戻ってきた長門とオヤジ。何か成果でもあったのか――いや、あるはずがないか――恐らく人前で思う存分踊れたからだろう。「実りある一日でしたなー」とかそんな意味不明なことを言いつつ上機嫌だった。
以下略



278:名無しNIPPER[sage]
2015/02/07(土) 23:02:40.63 ID:dbRc2hsSO
朝倉涼子さんの美しさは空前絶後


279:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 23:24:25.40 ID:5PeMfEmx0
それから、めいめい別れの挨拶を告げ流れ解散の運びに。

宗教勧誘員や半裸オヤジとかかわり合いにならないよう俺はとっとと逃げ帰るつもりだったが、途中、古泉にまたも捕まった。後ろから俺の肩をぽんと軽く叩き、

「涼宮さんのこと、よく考えてあげて下さいね。それと、前も言いましたが長門さんとは出来るだけ距離を置いて下さい。特に部室ではあまり話しかけないように。でないと、僕のバイトが増えてしまいますから」
以下略



280:名無しNIPPER[saga]
2015/02/08(日) 00:01:02.41 ID:KkAV+fgU0
と思いきや、銀行の前まで行ったら自転車が不法駐輪ということで撤去されていた。

これも古泉の嫌がらせの一つだろうか。ちょっと真面目に考えてしまう。

まさかそんなことまではしないよなと疑心暗鬼気味になりつつも、仕方なくとぼとぼと徒歩で家路へとつく俺。
以下略



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