過去ログ - キタキタオヤジ「北北中学出身、アドバーグ・エルドル」キリッ  キョン「!?」
1- 20
376:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 23:28:11.66 ID:U3B7Kuij0
取り返しのつかないことをしてしまった今となっては、楽しかった思い出も辛い記憶ばかりとなって後から後から甦ってくる。

何か音楽でも聴いて気を紛らわそうかと、俺は起き上がりコンポの電源を入れたところで、カーテンの向こう側で何やら動く影を発見した。それと同時に取って付けたような歌が。

『ここのキョンは良いキョンだー♪』
以下略



377:名無しNIPPER[sage]
2015/02/11(水) 23:41:25.15 ID:K8gCMUUSO
朝倉さんとの
×思い出
◯妄想


378:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 23:47:23.74 ID:U3B7Kuij0
ところで人が夢見る仕組みをご存知だろうか。睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の二種類があって周期的に繰り返されるわけなのだが、いや、こんな夢の解説はいいか。閑話休題。そんなことはどうでもいいんだ。

頬を誰かが軽く叩いている。うざい。眠い。俺の睡眠の邪魔をするな。

「……キョン」
以下略



379:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 23:57:42.47 ID:U3B7Kuij0
「やっと起きた?」

俺の横で膝立ちになっているセーラー服姿のハルヒが、白い顔に不安を滲ませていた。長かった髪がバッサリ切られショートヘアになっている。

「ハルヒ、その髪……」
以下略



380:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 00:07:16.17 ID:nFbpqm9v0
俺はゆっくりと立ち上がった。寝間着がわりのスウェットではなく、ブレザーの制服が俺の身体をまとっている。

「目が覚めたと思ったら、いつの間にかこんな所にいて、隣であんたが伸びてたのよ。どういうこと? どうしてあたしたち学校なんかにいるの? それに、空もなんか変だし……」

ハルヒが珍しくか細い声で訊いている。俺は返事の代わりに自分の身体にあちこち手を触れてみた。手の甲をつねった感触も、制服の手触りも、まるで夢とは思えない。髪の毛を二本ばかり引っ張って抜くと確かに痛い。
以下略



381:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 00:25:33.17 ID:nFbpqm9v0
とにかく学校の外に出ようと、二人してつかず離れず校門まで歩いていったら、なんてこったい、見えない壁なんていうこの世にあるまじきものにぶつかっちまった。本当にどうなってやがる。

俺は学校の敷地沿いに歩いて確認してみたが、その不可視の壁は歩いた範囲内では途切れることなく続いていた。

まるで夢だな。……そうだな、これは夢だ。前の長門の時と同じで異常にリアル感のある俺の夢に違いない。ていうか、そうでなかったら非常に困った事態となる。
以下略



382:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 00:32:50.40 ID:nFbpqm9v0
戻って校舎の中に入ってみたが、得られたものなんか何一つなかった。

職員室の電話は何故か不通状態でコール音すらしない。二人で最上階まで上がって窓から外の景色を眺めてみたが、見渡す限りダークグレーの世界が広がっているだけだった。

左右百八十度、視界が届く範囲に、人間の生活を思わせる光なんてどこにもなかった。まるで、この世から俺たち以外の人間が残らず消えてしまったかのように。
以下略



383:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 00:45:30.35 ID:nFbpqm9v0
行くあてだってない。

そんなわけで俺とハルヒは勝手知ったるチンコの修行場へと場所を移した。電気はつくから問題はないがネーミングには未だに問題が残っている。部室のプレートをもうそろそろマジでどうにかしようとも思うが、今はそんな心の余裕もありはしない。

蛍光灯の下、見慣れた根城に戻った安心感はあったものの、どちらとも不安をため込んでいるのは確かだ。パソコンの電源を入れてもろくに起動しない。ラジオをつけてみてもホワイトノイズすら入らない。
以下略



384:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 01:05:01.56 ID:nFbpqm9v0
そういえば……と、ふと思い出す。朝比奈さんのお姉さんから、困った時はこの言葉を思い出して下さいとか、そんなことを言われていたな。今の今まですっかり忘れていたが。

なんて言ってたか? 確か、肩の後ろの二本のゴボウの真ん中にあるスネ毛の下のロココ調の右か。何の役にも立ちゃしねー。

ハルヒは「探検してくる」と言って、スカートと髪を翻して部室から出ていった。「あんたはここにいて。すぐ戻るから」とは言われたものの、少し心配ではある。やはり俺も一緒に行った方がいいだろう。
以下略



385:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 01:25:06.87 ID:nFbpqm9v0
「お前もいたんだな、古泉。途中ハルヒに会わなかったか? それと、どこか外の様子が変なんだ。学校からもなぜか出られないし、一体何がどうなっているか解るか、お前?」

一気に早口で尋ねると、古泉は少し困った様な顔を見せ、

「色々と質問にはお答えしたいのですが、今は説明している時間も惜しいですし、恐らくあなたはその説明について一切信じてくれないでしょう。ですので、先にこちらの用件から伝えます」
以下略



461Res/269.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice