45: ◆AEDvhSfJDo
2015/02/09(月) 00:39:07.46 ID:0ze71DTT0
命を粗末にしてはいけない。
そんな道徳の代名詞とも言えるありふれた台詞を、今までは意識することもなく遵守してきた。
しかしその言葉にこれからも忠誠を誓うならば、もう二度と私の知る『小泉花陽』には会えない。
何もかもが花陽とかけ離れたコイツが、これからの『小泉花陽』の人生を生きていく。
もしそうなれば、学校は、μ'sは、家族は、凛は、どうするというのか。
真姫「そんな…寄生しただけのアンタが命だとか言えるわけ…!」
花陽「戻したいなら、どうにかして元の花陽の人格を引っ張り出すしかない、そういう意味だとまだ救いはあるかもね」
淡々と語るその姿に、私は怒りを込めた疑問をぶつける。
真姫「…アンタ、さっき繭を破ったから出てきたのよね?」
花陽「…そうだね」
真姫「アンタは…本当に出て来たかったの…?」
ソイツは、少し間を空けて。
花陽「さぁね…でも、宿ったからには出てくるしかないんじゃないかな…人だって同じ」
真姫「それは…」
この病気は、花陽の体に宿ってしまった。
花陽のせいでもない、病気のせいでもない。
偶然、花陽が病気に罹ったから、症状は出るしかないのだ。
真姫「…でも……でも……」
花陽「…私はもう帰るから、練習は休むって言っておいてね」
『花陽』は、スタスタと校門へ歩いて行った。
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