22: ◆00ZRE1DaEk
2015/02/02(月) 22:37:53.58 ID:G3ZRHIFXO
「こ、これは私と提督のお酒ですから!」
「…………千歳……お前」
なんて意地汚いんだよ……
そう思わずにはいられない必死さだった。
そのお陰で俺は落ち着いたが、彼女は自分が何を言ったのかわかってないようだ。
相変わらず酔うのが早い。
「あらあら」
にこりと笑う鳳翔。
「そうですね。これはお二人のお酒でしたね。失礼しました」
笑いかたは違うが先程から雰囲気が変わっていない。
「はい!そうで…………!いや、あの!」
ようやく自分が何を言ったのかわかったらしい。
いつもの落ち着いた性格はどこへやら。
千歳はおどおどし始めた。
「あのな……横にいるのが少し恥ずかしいと言うか」
「は……はい。重々反省しています……」
酔いとは別の理由で赤くなっている千歳。
そんな様子を見て微笑む鳳翔。
「本当に仲の良いことですね」
「別に、提督とはそんな仲じゃ無いんですけど……」
「あら?そうだったの?」
鳳翔がこちらを見た。
「うん……まぁ、まだだ。そ!それよりも――」
適当に答えて場の雰囲気を変えようと試みた。が、ここで反応したのは千歳だった。
「ま…………まだってなんですか……」
「!…………いや、それは……」
互いに足を引っ張り合う。二人で泥沼にはまってしまった。
落ち着かなければ、ここからは簡単には抜け出せない。
別の客が入ってきて鳳翔が離れた後も、俺たちは落ち着いて酒が飲めなかった。
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