過去ログ - 千歳「二人の空間」
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8: ◆00ZRE1DaEk
2015/02/01(日) 22:08:26.15 ID:Yw6s2/2YO
「いや、あれは……」

今のは卑怯だ。
提督お兄……こう、心に来るものがあるな……

「どうしました?提督」

「うぇっ!?」

扉のそばに立つ千歳。用事から帰ってきたらしい。
先程の千代田のような声がでた。
これはなかなかに恥ずかしい。

「……提督?」

「いや、なんでもない。少し考え事をだな」

「全く……私が秘書艦ってことをいいことに。自分の分はちゃんと仕事は終わらせてくださいよ?」

「……善処しよう」

当然私も常日頃から仕事はしている。
今の方が珍しいのだ。

と言うか、さっきのあれは不意打ち過ぎるだろ……

「提督お兄……か」

ビクリと千歳が震えた。
酒でも変わらない顔が段々と赤く染まっていく。

「……聞こえてた?」

一応確認をとる。
千歳の目が鋭くなった。だが、顔が赤いのであまり怖くない。

「…………そ、そんなこと考えていたんですか……?」

顔はますます赤く染まる。

「い、いや!そもそも千代田がだな」

その言葉で納得したのか、千歳は大きく溜め息をついた。

「全く千代田ったら……あとで言っておきますね」

「あ、あぁ。そうしてくれるとありがたい」

俺は目を背けながら返事した。
恐らく俺の顔も負けじと赤く染まっていることだろう。

執務室に独特の空気が流れ始めた。
甘いような、温いような空気。
気分は悪くは無いんだが……表現できないもどかしい空気。

この流れ……いけるか?
そう思った俺は机の引き出しから小さな箱を取り出した。


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