過去ログ - 【オリ設定】安価とコンマで異能バトル【part 22】
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935: ◆3ZxXgUosIQ[saga]
2015/02/10(火) 02:18:37.93 ID:Xgdp2/z50

　――オマケ・迷コンビ？――

縛「怪盗ロキめぇ…。今度という今度こそ、絶対に絶対に絶対に、ぜぇーったいに！　捕まえてやるっ」ｸﾞｯ

シモン「何度も同じことを言っていると、聞かされる身だと辟易する」

縛「シモンさんは悔しくないんですか！　いっつも、あのサイボーグに足止めされちゃって！　ガツンとやれるはずなのに！」

シモン「…俺のやり方では損害賠償の請求額が大きすぎる。それが得策ではないと言ったのはお前だ。だから苦戦を強いられる」

縛「それはそうなんですけど…」

シモン「最近はお前の方が損害賠償の請求が大きい」

縛「うぐっ…」

シモン「だが怪盗ロキの最近の方向性を鑑みるに、放置をしたところで大きな社会の混乱には繋がらない。必死になる理由が理解不能だ」

縛「異能を使った窃盗の犯罪を何度も繰り返しているんです！　いくら、その結果が善行へ繋がっていようと、過程が凶悪犯罪なんです！」

シモン「結果が良ければ――」

縛「全て良しじゃないです！」ｽﾞｲｯ

シモン「…」

縛「怪盗ロキを捕まえようとしてケガをした警察官はたくさんいます！」

シモン「身の程知らずがしゃしゃり出ることが悪い。ザコはザコらしく指をくわえていればいい」

縛「怪盗ロキから金品を盗まれた人だって――」

シモン「怪盗ロキは悪党からしか盗らない。そして結果的に俺達が踏み入り、その悪党の悪事が露見して逮捕に繋がってしまっている」

シモン「俺という戦力がいて、怪盗ロキという悪事発見器がいて、お前のクビは繋がっている。怪盗ロキがいなかったらお前の職はない」

シモン「それでどうして本当に逮捕をすると息巻く。怪盗ロキがいなくなったらお前はクビになる。無能だからだ」

縛「むっ、無能なんかじゃないですよぉっ！」

シモン「では何ができる？」

縛「…し、シモンさんの常識知らずをフォローしてるじゃないですか」

シモン「…誰でもできることだ」

縛「あうっ…。あ、あとは、えーと…」

シモン「…ないならムリはしない方がいい」

縛「ムリじゃないですって！」

シモン「じゃあ挙げろ」

縛「…し、仕事への熱意的な…」

シモン「熱意だけで成果が上がるのなら、確かにお前はすぐれた人材になりうる。だがお前の仕事への熱意と成果には因果関係は認められていない」

縛「成果が大事なんじゃないです！　やる気があれば何でもできるっていう――」

シモン「怪盗ロキは依然として捕まっていない。よって、その理論は通用しない」

縛「うぅ…」

シモン「だが、お前のようにやるべきことを見定めて、熱意を持って行動をする人間の観察は俺にとって有益かも知れない」

縛「シモンさんにとって？」

シモン「ムキになって、怒って、振り向かない怪盗ロキに嫉妬して、憎んで。それが関与しない時は、よく笑い、眠り、泣き、感情のまま喚く」

シモン「いつまで俺が、お前とともに怪盗ロキの専任捜査官をするかは分からない。だが、しばらくはこれでいい。お前の価値は俺にはある」

縛「シモンさん…」

シモン「だがお前はやはり、誰かがいない限り、その存在価値を認めるべきところが見出せない。難儀だな、お前は」

　和名ヶ谷縛とシモン・アスファートは怪盗ロキ専任捜査官のはずなのに、異能犯罪組織撲滅・捕縛という手柄をたくさん上げています。



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