23:魔法をかけて
2015/02/05(木) 11:47:42.99 ID:cXoZSP9h0
貴音「だからこそ、最高の演出をするのです。貴方の全力の力で元同僚を叩き潰すのです!!」
千早「えっ!!」
そんなこの人は一体何を言っているの?私の手で美希を潰すなんてありえない。
貴音「765ぷろを裏切り、961ぷろで大成したアイドル。それを今の貴方が打ち倒すのです。春香の弔い合戦にもなります」
四条さんは私の肩を掴み先ほどとは別人のように語っていた。
千早「でも…でも、そんなことして何になるんですか!?ただ美希を苦しめるだけじゃ…」
貴音「いえ!話題作りとしては完璧です。後は貴方がふぇすに勝利すれば一気に765ぷろは安定するはずです」
千早「それは……でも、美希は今やAランクのアイドルですよ。私が勝てるはずありません」
言い訳のように私は四条さんの言葉を否定していく。本当はわかっている。この状況を打開するにはこれしかないと、でも私に覚悟は決まらない。
貴音「私がさぽーといたします。美希の弱点も、選曲も私には手に取るようにわかります。貴方が負ける可能性などありません」
四条さんの口元が笑う。その微笑みは小悪魔的というよりはもっと邪悪な、本当の悪魔のように感じた。私は悪魔と契約させられている。そんな恐怖が私を支配していた。
千早「どうして…そこまで……。あなたは美希の仲間じゃ…」
貴音「仲間を蹴落としてでも前に進む。それが961ぷろのやり方です」
彼女の瞳は冷たくただ貪欲に頂点を見ていた。春香とは別種の天才。頂点になるために生まれてきた存在。私は恐怖のあまり腰が抜け、地面に座り込んでしまった。
四条さんは微笑みながら手を伸ばす。
貴音「さぁ、千早。手を」
目の前に伸ばされた手はいったい私をどこへ連れて行ってしまうのだろうか。この手を握ることは今までの、765プロへの否定に繋がってしまう。そう私は心で感じとった。
それでも、それでも私は――
千早「私は………」
彼と彼女の居場所を、帰ってくる場所を守りたい!!
貴音「よろしくお願いします千早」
その手は固く結ばれた。
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