過去ログ - 勇者「君じゃ主人公は務まらない」
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198: ◆4S1Ttn1X06[saga]
2015/02/22(日) 09:35:14.90 ID:BF7dKsvB0
幼女「お姫さま。あの人、ヒトじゃないんですか?」
姫「ええ、そうです。あれは私たちよりも遥かに長い寿命を持つ、希少な種族、エルフです」
幼女「なんか不味そうな名前……」
A「アホなこと言ってないで、行くぞ。情報がないから危険かも知れないが、このまま引き返す余力もないんだから」
姫「……反対、とも言い辛いですね。危うい賭けです」
A「どちらに転ぶかは分からないが、とりあえずこの場を凌ぐぐらいなら出来るさ」ガサッ
幼女「ちょっと、おにいちゃん!?」
エルフ「………ッ!人間……!?」
A「顔を見ただけで判断出来るのか?あぁ、美形かどうかで分かるのか。失礼な奴らだ」
エルフ「顔じゃない、魔力で分かるんだ……!人間がこんなところまで、一体、何をしに来たんだ!?」
A「いや、故郷が焼かれてしまってな。三日と歩き続けてそろそろ限界なんだ。どうか、少しの間、泊めてはくれないだろうか」
エルフ「故郷が焼かれた?……はっ、そんなのは人間たちの自業自得だろう。勝手に傷つけ合っていればいいんだ。帰れ、お前たちを泊める場所なんてない!」
A「酷い言われようだ。一応、喧嘩した相手は魔王軍だったんだがな。人間同士の戦争じゃない」
エルフ「魔王軍……。いや、それでも、同じだ。散々な目に遭えば、都合良く被害者面なんて虫が良過ぎる」
A「俺はともかく、悪いが他の二人はある程度は被害者だ。否応なしに巻き込まれて、全てを失わされたんだ。少しは嘆いてもいいだろう?哀れに思ったのなら、ベッドを少し貸してくれないか」
エルフ「……僕は、人間が嫌いなんだ」
A「どうしてだ?過去に酷い目に遭わされたのか?」
エルフ「会うのは初めてさ……。ただ、人間が如何に下劣で卑怯な種族なのかは、散々に聞かされてきた」
A「余計な先入観を持つなよ。事実として、俺らはお前に何も手出しをしてないじゃないか。それでも、自分だけが絶対だなんて驕っているのか、エルフという種族は」
エルフ「ぐっ、馬鹿にしたな…。そうやって、やっぱり下劣な種族だ!」
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