過去ログ - 勇者「君じゃ主人公は務まらない」
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212: ◆4S1Ttn1X06[saga]
2015/02/27(金) 23:28:09.75 ID:0kOBbKzL0

A「おう、お前ら。掃除用具は返してこれたか?」

姫「ちゃんと返してこれましたよ。私をなめているのですか?」

幼女「ほら、これ貰ったんだ」

A「美味しそうな実だな。貰うのは嬉しいが、人が食っても大丈夫なのか?」

幼女「ちょっとかじったら、とても酸っぱかった」

A「あぁ、もう食ってたか……」

姫「日が暮れてきましたね。空が赤いです」

A「もうじき夜になるな。温泉にでも入ってきたらどうだ?あの少女が言っていただろ、いつでも使っていいって」

姫「そうですね。では、行きましょうか」ガシッ

A「どうして俺の腕を掴んだ?」

姫「どうせならみんなで一緒に入りましょうよ。それに、寂しいではないですか。どうせゆったりとした安心に浸れるなら、貴方もそこにいて欲しい」

A「そんな傷の舐め合いみたなこと……。いくら故郷を失った者同士とは言え、何もかも依存出来る相手が出来たというわけじゃないんだぞ」

姫「傷の舐め合い……依存ね……。貴方と私の関係が、そんな言葉で飾られる浅ましいものなわけ、ないと思うのです。そんなものを求めているわけじゃない。もっと、お互いが必要でなくてはならないような、ねぇ」

幼女「あ、あの……」



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