109: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/16(月) 21:44:57.35 ID:Gqsp30dn0
魔人「まさか、その時のお前に俺を重ねて助けたとか言うのか?」
僧侶「魔人さんは本当に察しがいいですねー」
魔人「お前が悪すぎるんだよ。あの時の俺はまだ死ぬのを恐れちゃいなかった」
僧侶「そうですねー」
その時の女と重なる気持ちは「痛い」だけだ。
助けられた時は運が良かったとは思ったが、嬉しいという気持ちではなかった。
僧侶「だけど今の魔人さんなら、その気持ちをわかって下さいますよね」
魔人「…あー」
この前暗殺者達に殺されかけた時には「怖い」が増えていた。
最初の頃の俺がこの話を聞かされても、全然ピンとこなかっただろう。
僧侶「だから私…貴方を助けたくなって、それで…」
魔人「…」
僧侶「…」
言葉が止まる。どうしたことか。
僧侶「…うー、何か、ごちゃごちゃになってきましたー…」
魔人「あーそうかい」
この女なら仕方ない。
けど昔のこの女のことは知らないが、そんな体験をしなければこの女は、俺を助けなかったかもしれない。
それが女の言う「助けたいと思った意味」なのか。
魔人(この女が俺を助けて、助けられた俺は変わっていって――)
それに何か、意味があるというのか。
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