49: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/11(水) 18:21:28.75 ID:MTQwmVOE0
僧侶「当初は手紙が届いていたんです。だけど3ヶ月くらい前から手紙が途絶えて…」
魔人「その男がどこ行ったのか、わかってねぇのか…?」
僧侶「はい…」
女はうつむく。
僧侶「彼…旅をしていたんです」
魔人「あー、そうか…。最後の手紙には書いてなかったのか、行き先」
僧侶「えぇ、手がかりになりそうなことは」
魔人「ふーん…」
話を聞いて思いつく可能性は2つ。
男が死んだか、女が捨てられたかのどっちかだ。
魔人「待ってても帰ってこねぇんじゃないか」
僧侶「かもしれませんね」
そう思うのも当然といった感じで、女は動揺する様子なく答えた。
僧侶「それでも、待つと約束したんです」
魔人「帰ってこなくてもか?」
僧侶「はい」
そう答える女の口調は柔らかいが、瞳には強い意思が込められている。
僧侶「例え何があっても、私は彼を待ち続ける――」
僧侶「そう、約束したんです」
魔人「…」
この女自身がそう言うならと、俺は口出しするのをやめた。
154Res/111.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。