86: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:49:09.11 ID:IK6jdd6z0
痛みが全身に走り、血が吹き出た。
体を貫いたそれが姿を現したのは、次の瞬間。
魔人(矢…!?)
どさりと地面に倒れる。
血が垂れ、赤みがかった視界には、複数の人間が映った。
あぁ、そうか――
魔人(馬鹿か俺は…同じ魔法で、他にも潜んでやがる可能性は十分あったろうが)
今更気付いても遅い。
そして、その内の1人が、剣を持って俺に近づいてきた。
魔人(殺られる…!)
死にかけるのは人生で何度目か。
いつでも俺は間抜けだった。知恵なんて回らないし、敵の策には見事にひっかかる。
それでも俺は、
魔人「コソコソやりがって、クソ共が…!!」
気持ちまで弱ることなんてできなかった。
戦って死ぬ。それが本望。
死ぬなら最後の最後まで自分らしく。
だって俺は、死ぬのなんて――
暗殺者「死ぬがいい――魔王軍の残党よ」
僧侶「やめて下さい…っ!!」
魔人「!?」
死ぬのなんて、怖くない――はずだった。
154Res/111.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。