過去ログ - 【Fate】ギルガメッシュ「安価とやらで聖杯戦争、か。―――大きく出たな」
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877: ◆.thx41UQwK3a[saga]
2015/02/25(水) 14:05:24.27 ID:ioLHa0S8o







今度こそ士郎は何も言い返せなかった。
今しがた言い放った君臨者の言魂が持つ、威圧感に心が負けたのだ。

鋭利な視線を身に受け、血が全身から引けていくのを感じながらも、膝から崩れることだけはしなかった。
ただ、己の無力さに歯噛みし手を強く握り締めて、そして呪った。

その様子に、ギルガメッシュも何も返さず再び背を向ける。
士郎には、物理的な距離とはまた違う次元で、その背中が一層遠のくような気がした。

「…ちくしょう」

士郎の口から漏れた怨嗟の言葉に、献身的な態度を取り続けている桜は慰める言葉を掛けようとしたが、止めた。
士郎と自らの兄の姿が重なったために、慰める言葉こそ逆効果なのだと分かったからだ。

―――献身は時に傷になる。過保護は愛ではない。

そんな教えを授けてくれた祖父の姿と、その教えを何度も脳内で反芻させながら、桜は静かにギルガメッシュに従う。


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