183:名無しNIPPER[saga]
2015/03/12(木) 16:22:36.02 ID:RjGzImKAO
12月19日
ガソリンスタンドまでの通りの処理については、思いの外進まなかった。というのも、大きめな四車線の通りと言うこともあり、身を隠しながら誘い出して処理するという作戦がなかなかうまくいかず、それこそ一体ずつおびき寄せては処理している状況だ。これでは仮に一週間でも完了するのはかなり厳しいだろう。
もちろん、ガソリンスタンドにたどり着くだけなら、この大きな通りよりは小さい道路の方を処理して進めればいいのだが、そのガソリンスタンド自体が通りに面していて、作業するには目立ちすぎる。結局、通り自体の処理を完了しなければ、無駄骨になりかねない。
ガソリンスタンドは、灯油やガソリンを大量に確保できる格好の機会だ。今後遠距離で移動する際には欠かせないし、灯油は暖房以外にも処理したゾンビの焼却処理にも使える。大量の死体は疾病を蔓延させ、もし我々が感染すれば、医療知識のある一ノ瀬さんがいるとはいえ、壊滅は免れないだろう。そういう意味もあり、放浪者も冬のうちにと、話しているのは理解している。
シェルターに避難できたり、都市外に出た者達もいただろうが、それは残念ながら小規模だろう。だから、この都市の解放については、元々の住人や観光客といった分すべてを相手取る作業。焼却処理できるものはいくらあっても足りない。
土葬という考えもあるが、その土地の汚染や、掘る作業の手間がでる。我々にはそこまでできる人員はいない。選択肢は、常に少なく、それでもその中の最善を選ばなければならない。
山中沙奈記す
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