191:ボイスレコーダーに録音が残されている[saga]
2015/03/14(土) 02:37:38.60 ID:gnRE4/JAO
「…昨日のヘリ、何か知ってないか?」
「今、エクスに調べさせている。だが、予想はつく」
「…この惨劇も予想していた人間は違うな。どこまで知っている?」
無音
「………、隠し事をするのは今更か」
「…こちらとしては、そちらから答えてもらうのに猶予を与えたつもりだがな」
「そうか、さてどこから話すべきか」
「…問題点は、あんたが敵かどうか、だな」
「敵ではない。私は君を良き友人だと思っている。そもそも私自身はここまでの事態になる、とは考えていなかった」
「…血液検査の装置まであるというのにか?」
「通常の戦争が起き、難民キャンプになる想定をしていたからな。簡易な健康診断として置いた、今でこそ役割が違う運用ではある」
「…その点を信じるとして、あんたはどこまで知ってるんだ?」
「知っているが、知らないというべきか。まずはそうだな、世界に再編の動きがあったのは、当然知ってるだろう」
「…中国やインド等のアジア革命、財政難によるヨーロッパ各国の併合。こちらで言えば、日本、東南アジア、カナダ、アメリカによる共同体の成立……、知らないという方がよっぽどだな」
「結果として、各国は各グループごとに分けられ、皮肉なことにそれで世界大戦の機運は高まっていった」
「キッカケはロシアによる各国の軍事併合だな。最後まで抵抗していた中国も併合され、日本も共同体入りを余儀なくされた」
「同時に起きたヨーロッパ恐慌が、E・Uを越え、一つの国にまとまり、同時に隣接するロシアからの侵攻を脅える日々が始まる」
「…そして共同体となったこちらに同盟を申し込んできた。歴史のおさらいはこんなものでいいか?」
「あぁ、それが我々の一翼を担っていたWWPの始まりにもなるからな」
「…WWP?」
「世界大戦プロジェクト、来たるそれに備えた軍事利用の技術開発を目的としたプロジェクトだ」
「…それがあの、研究所建設に繋がるわけか」
「そしてこのプロジェクトの最高責任者が、アルベルト・ウェルダーという」
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