236:名無しNIPPER[saga]
2015/03/20(金) 02:09:52.09 ID:mGT1acpAO
百三十日目
今日は危険を冒すだけの収穫は得た。あぁ、本当に危険を冒す価値はあった。
しばらく偵察をした後、活動が静かになる夜(少し前の話だが)を狙って潜入を試みたところ、今日珍しく戻ってきた軍用車両の下に潜り込み、捕まることで中に侵入することができた。
報告に戻ったのか、例のリーダーも出てきて大体の部下が集まり、負傷していた兵士が車から出ると、すぐに状況はと冷たい声が聞こえてきた。制御、不能状態ですと震える声が印象的だった。
それを聞いてフェンリル共は、解放されたか。憎らしい。そう言ったにも関わらず今までの冷たさは感じなかった。
その後も報告は続いていたようだが、この隙に情報を収集するため、車から出て消防署に潜り込む。報告が終われば、兵士達はもどってくる、そうなればどうなるかはわからない緊張感だったせいか、心臓の鼓動がヤケに耳についたのを覚えている。
手早く人の気配がしない部屋を覗き、それらしいものが見当たらなければ次に移動する。それを繰り返して二階のある一室が他より小綺麗でベッドや大きめな机などが設置されていた。
あのリーダーの部屋だと当たりをつけ、部屋の中を漁ると、報告書やいろいろな資料が出てきた。細かな確認はせず、大体のものは回収してすぐに部屋を出た。
この時、兵士が戻ってきて、あわてて別の部屋に入ると運がいいことにそこは武器庫だった。多少の整理はしているが、それでも乱雑に銃器や弾が置かれていた。
折角の機会なので、弾薬をメインに回収していると、アタッシュケースに丁寧にセットで入れられた変わった銃を見つけた。
もしかしたら、WWPが開発した技術の銃かもしれない。そう思いそれを手に取った。
その後、武器庫の中に入ってくる様子はないものの、扉の外に常に警備がついてしまい、身動きできなくなってしまう。
窓から警備の状況を覗くと、たまに警備兵が来る以外は人気はなく、幸い二階ということもあり、飛び降りようとした時、誰が自分の部屋に入ったのかとあのリーダー高い声が聞こえ、チャンスとして飛び降りた。
侵入され、資料が荒らされたことにご立腹だったのか、出入り口の兵士も中に入っていき、無事に脱出を果たせた。
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