880:名無しNIPPER[saga]
2015/07/02(木) 01:38:06.12 ID:R4uMmBMAO
二百十四日目
ホームセンターの物資搬入は大体終わったところだ。後は俺と山中さんが抜けても問題ないだろう。
拠点のメンバーには、シェルターの探索に行くことを伝える。井門からは慎重な意見は出るも、皆この惨劇が起きた理由を知れる、あるいは新たな生存者と合流できると言った点で、納得してもらう。
藍もシェルター偵察に同行すると言ってきたが、それは止めた。WWPは藍を狙っている、もしシェルターにもあるだろう監視カメラが、本隊にも見れるよう繋がっているとしたら、むざむざいる場所を教えるようなものだ。その危険は冒せない。
もちろんシェルター自体の危険性は大きい。シェルターとしてなら、内部に感染者が居た場合、WWPの施設ならどんな防衛装置があるか、想像もつかない。もちろん、行かずにこのまま都市攻略を進めた方が安全だろう。しかし、いずれ脅威になるのが目に見えてるWWPの情報、あるいは生存者が見つかることは後々に役立つ。どちらも外れ、なんて可能性も十分にあるが。
ワゴンにはいくつかの食料や必要そうな道具、布団を積んでおいた。建設途中らしいシェルターだから、物資そのものは期待できない。通る道中も半分以上は山道だから、物資の補給が出来る見込みは薄い。ある程度はここで準備するしかない。
戻るまでの間、拠点のリーダーは井門に任せることにした。まぁ、リーダーなんてあってないようなものだが、形式的な指揮系統はまとめていた方がいいからな。それに、暴走さえしなければ、井門のバランス感覚はメンバー内でずば抜けている。変な判断はしないだろう。
それと、覚から話があった。以前話した冷たい感覚は、ここから離れて東の方面に向かっていったらしく、もう感知できないとのことだ。冷たい感じをさせていたと言えば、あの肌白の司令官みたいな奴だが、あいつのことを言ってるのかもしれないな。
恐らくフェンリルと言っていたから、その生物兵器を追ったのか、それとも別任務か。藍のこともあるから、そいつだとしたら離れてくれたのは、今は幸運だな。
さて、明日の出発も早い。寝なければ。
二百十四日目終わり
1002Res/578.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。