3:名無しNIPPER
2015/02/08(日) 10:35:08.74 ID:T83XRVULO
社長が、自慢気に咳払いをして喜ばしそうに言った。
「何を隠そう、このカメラマンが君達の新人プロデューサーだ!」
えぇ〜と騒いで、皆はカメラに群がっていく。まるで初めて知ったように。
はいはい、これももう聞き飽きたかな。
1人だけ無反応でその場に突っ立ってたのが不思議だったようで、律子さんが私に聞いてくる。
「どうしたの、春香。新しいプロデューサーよ?」
「えっへへ…ちょっとびっくりしすぎちゃって」
あぁ…、と律子さんは納得したように頷く。
一体何を納得してるんだか…
皆まとめてトップアイドル!と右手に力を込めるプロデューサーが目に映る。
最初は何とかここから抜け出せないか、頑張った。猛練習に励んだり、毎日プロデューサーさんにクッキーを作ったり、それはそれはもう必死だった。
でも…あれやこれ手を尽くしたけど、結局プロデューサーさんがハリウッドに行った次の日を迎えることは無かった。
なかには途中で今日まで戻されたりしたこともあったね。
「…ふぅ。」
ため息が出る。
正直、トップアイドルという言葉ももう聞き飽きたかな。
どうせプロデューサーさんがハリウッドに行ったら元に戻ってしまうんだし、今回は好き勝手に過ごそうかな!
そう皆とは違う意味で微笑む私がいるのであった。
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