過去ログ - 【うみねこ】salvation of the golden witch
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198:名無しNIPPER[saga]
2015/05/01(金) 21:21:34.95 ID:XH3ZNTxk0
「それを、信じろと?」

「お兄さんの言う事が信じられないのですか?」

今、縁寿の目の前には2人が座っていた。

1人は推理小説家の八城幾子、
そしてもう一人は、

「お兄ちゃん……」

八城十八、いや、右代宮戦人だった。

伊藤幾九郎〇七五六

ネット上に次々と偽書を投稿していた人物の名だ。

数字に直すと11019960756。

この数字は18の8乗。

8乗の18、

八乗十八、

八城十八。

伊藤幾九郎〇七五六=八城十八

縁寿はそれを見破った。

偽書の内容は所詮紛い物。
真実は2本のボトルメールの中にある。
それが縁寿のスタンス、だった。

しかし、嘘をつくには理由がある。
事象を魔法で装飾する様に。
全てを切り捨てる訳にはいかない。

八城十八の偽書は迫真に迫りすぎている。

そう考える事が出来たからこそ、
今、縁寿は兄の前に立つ事が出来ていた。

それは奇跡。

本来はあり得る筈のない邂逅であった。

もし仮に、縁寿に愛がなければ、
世間の目は今とは異なっていただろう。

そうなれば、十八は縁寿に会う決心がつかなかっただろう。

絵羽を受け入れると言う小さな勇気。
それを発端に連鎖した末の、絶対の奇跡だった。

そして、奇跡はまだ続く。

「聞いてた?絵羽伯母さん?」

扉が開く。

「戦人、君……」

天草が絵羽を席へ案内する。

「さあ、お母さん。話して頂戴。
あの日、お母さんは一体何を見たの?」

お母さんは懐から一冊の日記帳を取り出し、
そのページをめくり始めた。


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