過去ログ - 【うみねこ】salvation of the golden witch
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242:名無しNIPPER[saga]
2015/05/04(月) 12:22:25.72 ID:86J9ZS370
全員を書斎に入れると、
蔵臼が早速喚き始めた。

「お父様!あの手紙は一体!」

「しばし口を閉じよ」

しんとする書斎。

「儂も年を食った。いつ往生してもおかしくない。
そこで、家督と遺産についての話をしようと思う」

ゴクリ

つばを飲む音が聞こえる。

「まずは次の当主についてだ。
これは蔵臼、お前とする」

絵羽が愕然とした顔をする。許せ。

「そして、公の遺産については法律に則り、順当に配分する事ととする。ただし、」

そこで言葉を一旦切って、そして言う。

「儂が隠している黄金10トンについてはこの限りではない」

ざわめく息子共。

「しずまれ」

ざわめきを抑えてから説明を続ける。

「黄金は実在する。この島のある場所に儂が隠した」

そして儂はビーチェとの関係を話しはじめる。

「…この様に、黄金は元々ビーチェの物であり、今はその娘の物である。
しかし、その娘は黄金を「いらない」と言った。右代宮家で分けてくれと。
従ってこの黄金10トン、時価200億円相当は、お前達4世帯にそれぞれ20億円づつ配分する事とした。
お前たちが事業で苦しんでいるのは承知している。これで何とかしろ」

安堵した顔を見せる馬鹿共。
事業家ならポーカーフェイスくらい身に付けんか。

「換金した分は既に各家にカードで郵送しておる」

と、ここで蔵臼が尋ねる。

「しかし、お父さん、残りの120億円は?」

儂はニヤリと笑った。

「残りについては先程のお前達が見たであろう手紙の通りだ。
碑文を解いた者に与える」

更に追い打ちでも掛けてやろうか。

「自力で解いて独占するも良し、協力して解いて配分するもよし。
但し、碑文を解いた者であれば「誰でも」手に入れる事が出来る。
例えそれが、使用人や余所者であってもな。

実際は使用人で碑文の答えを知らない者は郷田だけだ。
紗代はもはや使用人などではないし、
源次・熊沢・南條は言うに及ばず。

「そうそう、そしてこれが重要なのだが」

儂は息子共を見渡してから言う。

「先程、遊覧船から落ちて六軒島に流れ着いた者を保護したと、
紗音からの報告が届いた。期せずして120億円のチャンスを手に入れるとは、
幸運な客人であるな」

余りに無茶苦茶な展開に泡を食っておるわ!
愉快愉快!


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