過去ログ - 【モバマスSS】ウォーク・ザ・キャット
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2: ◆ktFVXC62lW5M[saga]
2015/02/08(日) 23:08:32.26 ID:T1Cs+9ITo

 久方ぶりに会った少女、前川みくは不満げな顔を隠そうともせず、言った。

「……こんなところで、何してるの?」
「何してるって、お前を待ってたんだよ。無視することはないだろ」
「久しぶりだね、Pチャン」

 まだ俺をプロデューサー扱いしてくれるのか、と安堵する。
 しかし今はそんなことで喜んでいる場合でもない。

「とりあえず立ち話もなんだから、どっか店に入ろう」
「みくはPチャンと話すことなんて何もないんだけど」
「俺には、山ほどあるんだよ」

 辺りを見回すと、往来の人々がこちらを好奇の目で見ていくのがわかる。
 中には明らかに不審げな視線を投げかけてくる者も居た。
 思い出すのは、とあるプロデューサーの話だ。
 一人の女の子をアイドルに勧誘するべく、連日通学路に張り込み、名刺を渡そうとする男が居た。らしい。
 もちろんそんな奴は不審者以外の何者でもなく、当然のごとく警察に通報された。
 その男と俺との共通点は二つある。
 プロデューサーであることと、女子高生に話しかけている、ということだ。
 もし通報されて、警察の厄介になれば、共通点が三つになってしまう。それは避けたかった。

「とにかく、頼むよ。久しぶりに会ったんだし、お茶を飲むだけでもいいからさ」
「それ、完全にナンパだよ」
「ナンパでもなんでも良い。とにかく話をさせてくれ」


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