過去ログ - 【ラブライブ!】user名:泥だらけのハイヒールを履いた元踊り子のための薬用石鹸
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/09(月) 22:52:22.53 ID:dwilK1n2O

エリチカさんは、目頭が熱くなった。

でも、泣いてはいけないと、自分に言い聞かせて必死に堪える。

希ちゃんには見られたくなくてさりげなく見えるように前を向いた。

そうして向いた先にはあるのは、差し出されたこうさかほのかの手のひら。

迷いはもうなかった。


「ミューズに入り......ます......」


手を掴む。

こうさかほのかのてのひらは暖かく、
すぐにエリチカさんの左手を掴み返してくれた。

エリチカさんはその瞬間ホッとした。

ああ、私が欲しかったもの、
私が望んでたもの、
それはこんな風に、
ハイヒールとして役割を全うすることではなく、
絢瀬絵里というどうしようもなくポンコツな人間が
誰かと笑いあうことだったんだ



「うん。ーーーここにいる全員が認めましたっ!!」

履いていたハイヒールを正義の味方にこにーにぶち殺されたエリチカさん、こと、絢瀬絵里は
こうしてミューズに加入した。

本格的に泣き出した絢瀬絵里をそれぞれが抱きしめた。

誰よりも先に絢瀬絵里を抱きしめた矢澤にこはみんなに押しつぶされた。


そんな風にして

1人の人間が長年積み上げてきたものは、
このように時を経て誰か誰かの思い思い足かせをつけられて、
その高度を下げられてしまうものなのかもしれない。

それでも。


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