過去ログ - 【ラブライブ!】user名:泥だらけのハイヒールを履いた元踊り子のための薬用石鹸
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/09(月) 22:59:14.18 ID:dwilK1n2O
12.エリチカさん、夏の空の下

帰り道。

すっかり目の赤くなった絢瀬絵里は希ちゃんにこう尋ねた。

「どこからどこまでが希に作られたストーリーなのか、わからなくなっちゃったわ」

「ふふっ。そんな、作られたストーリーだなんて。ただうちは、本心からやりたいことをして笑うえりちの傍にいたいなって思っただけやん」

桜は既に葉桜と化し、梅雨は明け、外の木々では蝉が歓喜の声をあげていた。

「スピリチュアルやろ?」

希ちゃんが絢瀬絵里にいじわるっぽく問いかける。



そうね。

絢瀬絵里は照れ隠すために、空を覆い尽くすほど高く、積もりに積もった入道雲を仰ぎ見た。

泥だらけのハイヒールを脱いだ今となってはとても空が、全てが、高く、遠くに見える。

手を伸ばしても掴めないかもしれない。

それでも、たとえそうだとしても。

私の手を掴んでくれる人たちが私と同じ目線で、私の傍にいてくれる。

それはきっと


「とっても、ハラショーなことね」


前方から矢澤にこが

「絵里! 希! 歩くの遅いわよっ!! ほら、早くっ!! 置いてくわよ!!」

と2人を呼ぶ声が夏の空に響く。

それに追いつくように、

1度お互いに目配せをし合った後、

希ちゃんと絢瀬絵里は声の方へ駆け出した。


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