過去ログ - ディケイド「……ドライブの世界か」【仮面ライダー】
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16: ◆r0ftaGgSPOUQ[saga]
2015/02/12(木) 00:33:11.91 ID:GBrbUN+00
チェイス「ブレン、何の用だ……」

眼鏡を直しながらゆっくりと歩んでくる青年は、理知的な顔つきで周囲の様子を見まわすと、変身の解けたチェイスの傍らに立つ。

ブレン「あなたが苦戦しているようなので助けに来てあげたんですよ。大体何で重加速を使わないのです」

チェイス「フン、この程度の奴、重加速を使うまでもない。それだけだ」

ブレン「嘘を付くのは止めなさい。あなたのことだ、重加速を使わずにフェアな勝負をしたい……そんな所でしょう」

士「おいおい、そのじゅう何とかってのは一体」

ブレン「百聞は一見に如かず……その身を持って受けなさい」

腰を摩りながら起き上がった士を一瞥すると、ブレンはパチンと指を鳴らした。

士「なっ!」

次の瞬間、まるで通常の何倍もの重力波の中にいるように、どんよりした衝撃が士を含めた3人に襲い掛かる。こちらに駆け出そうとしたユウスケも、体験したことのない現象にその場から動けずにいた。

士「テ……メェ……」

再び変身しようと、バックルに必死に手を伸ばす士を嘲笑うかのように、怪人態に変身しながらブレンがゆっくり歩み寄る。

ブレンロイミュード「不届きな輩には私の毒をプレゼントしてあげましょう」

ブレンロイミュードの頭から滴る猛毒がまさに士に迫らんとした、その時。

進ノ介「ちょっと通るぜ!」

ブレンロイミュード「何! ぐあっ!」

突如として猛スピードで突っ込んできた、トライドロンによる突進をもろに喰らったブレンロイミュードは、あひゃあっと情けない声を出してコンクリート壁に叩き付けられる。Uターンして士の前に止まったその車から、この世界の仮面ライダー、泊 進ノ介が降りてくる。

士「……おっと、何だ、体が自由に……」

と同時に、突如元通りになった体を士が見回すと、腰には見慣れない装置とミニカーのような車が設置されていた。

進ノ介「さっき車で奴を轢き際に付けといた。これで自由に動けるだろ? ……それにしても、重加速が起こったんで来てみたら、あんたらの仕業だったとはね」

チェイス「仮面ライダー……貴様……」

チェイスはよろよろと起き上がりながら、再び変身の構えを取る。

進ノ介「あ、今日はもう無しってことで」

チェイス「何だと? 貴様逃げる気か!」

進ノ介「何があったか知らないけど、あんたは満身創痍だ。また万全の状態で戦おうよ」

さも当然のように言ってのける進ノ介の様子に、毒気を抜かれたのか、チェイスはフッと笑むと悶え苦しむブレンを抱え直す。

ブレン「き、貴様仮面ライダーの癖に不意打ちで躊躇なく轢くとは……この、無神経で、無遠慮で、その、えっと……」

まだダメージで意識が朦朧とするのか、喚き散らすブレンを諌めながら、チェイスは一っ跳びでいずこかへと飛び去っていった。

進ノ介「さてと、じゃあ話を聞かせてもらうよ。世界の破壊者さん」

士「お前……」

驚く士を尻目に、進ノ介はニッコリと笑んで見せた。


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