過去ログ - 榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴ」
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710:≫1[saga]
2015/05/03(日) 01:03:16.79 ID:G2cB9IfX0
如月「失礼しま〜す。」

阿武隈「確か如月ちゃん、だっけ?」

如月「元・睦月型2番艦『如月』。」

阿武隈「元って…」

如月「私達は艦娘を辞めたの。と言っても元の肉体の持ち主の名前知らないし、これしか無いから名乗ってるだけよ。」

阿武隈「お母さん、って呼んでるくらいだからあの人に付けて貰えば?」

如月「戸籍作り直すのなんて面倒だし、『魂の名前』だから別に如月でも良いわ。それに今更別の名前を与えられた所で馴れないもの。」

阿武隈「そう… それで、何の用?」

如月「阿武隈さん、貴女さっき降りてきた時捨てられた子犬みたいな目をしてたもの。悩み、あるんじゃない?」

阿武隈「私、本当にどうすれば良いの…」

如月「それは自分自身で決める事よ。私もそうしてここに居るもの。」

阿武隈「でも私、戦う事しか知らなくて…!」

如月「迷えば良いじゃない。」

阿武隈「え…」

如月「『迷える内に迷え、そして答えを必ず出せ。』『自分自身で答えを出せ、誰かに流されるな。』。お母さんの言葉よ。」

阿武隈「迷えって…」

如月「自分で選べる心と考えられる頭がある、それで答えを出す要素は充分じゃない。」

阿武隈「でも…!」

如月「私ね、一度死に掛けてるのよ。この世界に来る直前に。」

阿武隈「どう言う事…?」

如月「私の最後の戦闘、鎮守府が強襲されて迎撃に出た時に私たちは出撃した。

結果は圧勝。当然ね、イ402の支援と瑞鳳姉さんと大鳳さんが居たもの。」

阿武隈「霧はわかるけど…」

如月「二人は艤装適合者『航空母艦・瑞鳳』と『航空母艦・大鳳』の転生体よ。尤も、姉さんは艤装の力を使わず深海棲艦相手に肉弾戦で挑んでほぼ一人で艦隊を全滅させたけど。

でも全滅させたと思ったら1機の敵艦載機が残ってて私はソイツに狙われた。私も戦闘が終わってて気を抜いてたから気付けなかった…」

阿武隈「そ、それで?」

如月「その間に姉さんが割り込んで艦載機と投下された爆弾を吹っ飛ばした。それで完全に戦闘は終わり。」

阿武隈「なんだ…」

如月「でも、それが一歩遅かったら私は確実に死んでた。貴女と同じ、死の一歩手前まで行ったのよ。

だから言わせてもらうけど… 命があるだけマシに思いなさい。死んだら何も出来なくなる、でも生きていれば何か出来る。」

阿武隈「生きていれば、何か出来る…」

如月「生を謳歌しないと罰が当たるわよ。さて、私は一旦帰ってお風呂に入ろうかしら… ほら、こうして生きて無い限りお風呂にだって入れ無いしお洒落も出来ない。」

阿武隈「そう、だよね…」

如月「その先の答えは自分で見つけなさい。 あ、お母さんのこんな言葉もあるわよ。『迷いは己を殺す、故に迷うな』。」

阿武隈「さっきの言葉と矛盾してる…」

如月「確かに矛盾ね。でもどっちも正しいから良いじゃない。」

阿武隈「良いんだ、それで…」

如月「後はそうね… 飛龍さんの言葉、『そこで諦めるか、それとも変える為に動くか』。

戦う事しか知らなくても自分で変わることを選べばきっと変われる、って貴女にこの言葉を送るわ。結局二者択一だけど。」

阿武隈「変える為に動く…」

如月「もっと迷いなさい、生きて迷えるなんて贅沢なんだから。 じゃあおやすみなさい。」


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