過去ログ - 怜「うちと一緒に夢の国行かへんか?」
1- 20
3: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/02/13(金) 10:15:38.33 ID:iGmpNCDWo
「はーっ、びっくりしたー!」

「ごめんごめん。でも呼んだんは竜華やで」

「呼んだわけやないんやけどな」

「そんなー」

私は落ち着きを取り戻すと、怜に向かって言った。「まだ夜中やし、ちゃんと寝んと明日に響くで」

なぜ私の家に居るのかという疑問が真っ先に出てこないあたり、まだ完全に冷静ではないのかも知れない。

「ちゃんとかどうかはわからんけど、寝とるよ」

怜の言葉の意味を理解しかねた私は首をかしげた。

「つまりな、体は家のベッドで寝とって、魂だけここにおるんや」

「なにそれ怖っ! 幽体離脱ってこと?」

「うちは“体外離脱”って呼んでるけど、面倒やからそれでええわ」

「どうしよ! 怜が死んでまう!」

「死なへん死なへん」怜は取り乱した私をなだめるように言った。

「ごめん取り乱して。でもほんまに大丈夫なんそれ?」

「たまにやるけど本体に異常でたことないし、大丈夫やろ。一巡先を見るほうがしんどいくらいやわ」

「それならええけど……ええんかな?」

「それに、気づいてないみたいやけど、竜華も今離脱してるで」

「なに言うてんの?」私は怜に疑惑の眼差しを向けた。

「うわ、疑いの目。部屋戻ってみたらわかるわ」

言われるがまま部屋に戻り、その戸口を開けた。

なんと驚愕すべきことに、そこには私と瓜二つの人間が私の代わりに眠っているではないか!

いや、わかっているのだ本当は。目の前で眠っているのは私の偽者でも自己像幻視(ドッペルゲンガー)でもなく、紛れもなく私自身だということを。魂の脱け殻となった私の!


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
50Res/28.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice