過去ログ - ことり「サイレンと、空の飛び方。」
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1:※ことうみ(某所にて投下済み)[sage saga]
2015/02/14(土) 04:09:16.66 ID:Vxvm9mtDo

 二十数時間まえ、

 私のファーストキスをうばったあとで

 いとしいどろぼうさんは
 夕陽の沈む門の向こうへ 消えちゃった。


  『――ごめんなさい』


 海未ちゃんはあんな顔して、そう言った。

 ことりのくちびるは焼けただれたみたいに熱くって、
 言葉なんて出てこなかった。


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2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:10:34.13 ID:Vxvm9mtDo

 ことり、動けなかったの。

 あたまの中でずっと何かが鳴ってるのに、
 今すぐあの背中まで飛んでいきたかったのに、
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:11:00.75 ID:Vxvm9mtDo

  ◆  ◆  ◆

 踏切の警笛が鳴り出す前にはちゃんと立ち止まるし、
 赤信号を守らなかったことだって、
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:11:27.36 ID:Vxvm9mtDo

 山手線は数分おきにぐるぐる流れていくし、
 頭の上の首都高で流れていく車の音はよどみなくって、
 そのもっと上で、
 夕暮れのカラスが群れなして抜けていくから、
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:11:53.92 ID:Vxvm9mtDo

  ◆  ◆  ◆

 海未ちゃん、早かった。

以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:12:20.52 ID:Vxvm9mtDo

 ――ごめんなさい。
   昨日のことは、忘れてください。


以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:12:47.08 ID:Vxvm9mtDo

 ……そしたら海未ちゃん、笑ってくれる。

 後輩や友達のみんなを安心させてくれる、強い笑顔をくれる。
 ああそうだ、海未ちゃんは強いから。
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:13:13.66 ID:Vxvm9mtDo

  ◆  ◆  ◆

『――ごめんなさい。
 こんなこと、してしまって』
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:13:40.24 ID:Vxvm9mtDo

  ◆  ◆  ◆

 音ひとつ聞こえない帰り道、こんなの初めてだった。

以下略



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