過去ログ - 希「えりちのうちから、わたしに向けて」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/02/14(土) 04:22:47.74 ID:WCdZnKMTo
まださめ切らない頭の中って、
サイダーみたいな泡がはじけて、くらくらしてる。
そんな泡の向こう側、
夢の満ち引きの沈んだ先で、
たぶんあの子はまだ、まだあんな顔をしたままだ。
真夜中ふっと目覚めてしまって、
お母さんたちも眠っていて、
ひとりだけ世界からこぼれ落ちてしまったみたいで、
寝汗のくるしい布団の中で、夜が明けるのをどうにか待っている。
その女の子ったら、
自分の腕を抱えるのが精一杯で、
頭の中ではあした誰かにどんなこと話そうって考えたりする。
今度はうまく話せるかな、ぎこちなくないかな、
って頭の中で一人芝居。
そんな夜のこと、今だって誰かに話せない。
だから今でも、しあわせな時に限って、あの子に夢で会うの。
あの女の子は、小さい頃のわたしだった。
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