過去ログ - 希「えりちのうちから、わたしに向けて」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:24:07.52 ID:WCdZnKMTo

 部屋の電気をぱちっと点ける。
 広がった光が、夜をカーテンの外へ追いやってしまう。

 うちの目もぱちっと覚めて、
 あの女の子のことだって、布団に残った熱だって、
 全部さっぱり光の海に流されてしまう。


「……おいしいね」

「そうでしょう?
 やっぱりチョコレートはスイスかベルギーに限るわね」

「そこはロシアじゃないん?」

 えりちは、希までそんなこと言うんだから、って膨れてみせる。

 のどからおなかの奥まで流れていく、甘くてあったかいもの。
 それはカップを持つ指の肌や、
 パジャマ越しに寄り添って重ねた腕からも流れ込むみたいで、
 こんなにあったかくていいのかな、ってちょっと怖いくらい。


 えりちがのどを鳴らして飲み込むと、
 甘いため息を浮かべたりして、
 あの青い目がこちらと合って、ほほ笑みを滲ませたりする。




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