過去ログ - 花陽「ふたり乗り タイムカプセル」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:40:58.26 ID:32fv2ES+o
「……かよちん、だぁいすき」
歌うような声がふりそそぎます。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:41:24.80 ID:32fv2ES+o
仏様みたいに目を閉じたままの凛ちゃんが花陽に言いました。
そうだね、流さなくっちゃね。
ゆるめに開いたシャワーの水流、
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:41:51.38 ID:32fv2ES+o
すべて洗い流した花陽たちはいつも通り一緒にお風呂に浸かります。
浴槽には、三分の二ほどしかお湯を張らないことにしています。
ざぶんとはみ出て流れ出るのが凛ちゃんは好きだったけれど、
14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:42:17.96 ID:32fv2ES+o
身体を沈める水の音が引いて、
波もおだやかになるころには、骨の奥まであったまってきます。
凛ちゃんも同じで、
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:42:44.55 ID:32fv2ES+o
ねぇ、ぎゅってして。
いいよ、おいで。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:43:11.13 ID:32fv2ES+o
私たちは、ときどきこんなふうにします。
凛ちゃんが私を抱きしめたり、私が凛ちゃんを抱きしめたり。
いつの間にか、
17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:43:37.70 ID:32fv2ES+o
来年から、この学校でも文系クラスと理系クラスに分かれるそうです。
文理選択の提出用紙が昨日、ホームルームで配布されました。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:44:04.28 ID:32fv2ES+o
このお湯だって身体が大きくなれば
湯船の水かさだって減らさなくちゃいけないです。
三分の二でも足りなくって、
19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:44:30.86 ID:32fv2ES+o
いっそ、
ふやけちゃえたらいいのにね。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:44:57.42 ID:32fv2ES+o
お風呂に入ると
こうやって人には通じない新しい言葉ができたりして、
ここは花陽たち二人だけの国になります。
21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 04:45:23.96 ID:32fv2ES+o
ねえ、おぼえてる? 七人の神様のこと。
そうだね。
あの時、大変だったよね。
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