過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜 
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 10:22:31.37 ID:638Opjkd0

 俺たち?


――そう。俺たちはずっと戦ってきた。

 鬼…… とか?


――そうだ。俺たちは争いを止められなかった。それが俺たちの弱さだ。


 背景は再び真っ白に戻る。


――だが、和間…… お前はそうじゃない。

 何だよ…… こんな俺にどうしろっていうんだよ。

 突如嵐のようにやって来た真実。おじさんから聞かされた父さんの真実。


――運命からは逃れられないのかもしれない…… だが、それを乗り越える強さをお前は持っている。

 だから……! 俺は弱い人間で、父さんでさえ憎んだ最低な男だ!


――だが、お前はそれがいけないことだと分かって、そして前を向いた。違うか?

 前を向いたんじゃない…… 逃げたんだ。


――それは逃亡じゃない。

 だったら…… 何なんだ。


――お前は今前を向いている。それは決して弱者にはできないことだ。お前は己の弱さを受け入れ、それでも強くなろうと、今を変えようとしている…… 和間、お前はこれからどうしたい?

 どうしたい…… 俺は、俺は……

 そこで何故か千春の顔が浮かんだ。綺麗で無垢な笑顔だった


――和間、お前は俺じゃない。お前はお前だ。

 父さん……


――俺の影を気にすることはない。そいつは闇だ。必要のないものだ。

 ごめんなさい…… 父さん。


――お前はお前のやりたいようにやれ。勘違いするな、お前の生き方はお前のものだ。それは誰であろうと縛ることのできない唯一のものだ。

 俺のやりたいように……


――そうだ。和間、お前はお前の道を行け。俺のものでもない、誰のものでもない、お前だけの道だ。

 俺の、道……


――ああ。お前の道、だ。

 ペンダントが――


 おじさんから授かった父さんのペンダントが強い光を放つ。


(ありがとう…… 父さん)


 強く眩しい光の中で…… ほんのりと温かく優しい涙が一つ浮かんで、頬を伝い落ちていくのが分かった――



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