過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/02/14(土) 11:27:00.29 ID:638Opjkd0
「――ン……!! アアア……」
「君からいただきましょう!!」
一瞬。ほんの一瞬だった。
目の前から男は一瞬で姿を消し、それが確認できた時にはもう何もかも遅かった。
「や、め、ろ……!!」
「やめるはずがないじゃないですか!!」
一瞬で俺は地に組み伏される。
そして力強く両手で首を絞められた。
目の前には醜悪な男の顔。
「苦しみで顔を歪ませる人間の顔が私は好きなんですよねぇ!!」
まるで人間など指一本で容易く殺せるとでも言うかのような……
あえていたぶり殺しているというような狂気じみた口ぶり。
「やめろ……!!」
異常なほどの怪力。振り解こうともがくが、かえって体力を消耗するだけだった。
(もう駄目なのか……?)
鬼。
本当はそんな存在、受け入れたくなかった。
あの話が単なる冗談ならいいのにと何度思ったことか。
でもそれは紛う事なき真実だったんだ。
(どうして…… こんなことに)
どうして俺が、俺ばかりこんな目に遭わなければならないんだ。
もう…… 駄目だ。
視界は霞む。
音も遠くなる。
目の前の汚い笑みはもう見えない。
視界は真っ白になっていき、次に暗くなる。
(死んだらどうなるんだろう)
俺はただ普通に、平和に生きたかっただけなんだ。
自分の弱さを克服し、友達に囲まれ、青春の日々を過ごし、そして大切な人と――
そんな、どこにでもいる一高校生の生活を送りたかったんだ。
(何も見えない。何も聞こえない)
真っ暗。
ああ、俺は遂に死んだのか。
千春、本当にごめんなさい。
俺は君のおかげで生きてこれた。
なのに大切な君を傷つけた。
謝りたかった。
そして仲直りして、「ありがとう」と精一杯の感謝を伝えたかった。
千春…… 千春……
せめて千春を逃がしてやれたら。
千春を守って死にたかった……
千春、父さん…… ごめんなさい。
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