過去ログ - 京太郎「修羅場ラヴァーズ」久「もうちょっと、近づいて」
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◆fUP.t6E/JbsR
[saga]
2015/03/10(火) 22:37:55.50 ID:2A+Iqrvr0
「そ。なら仕方ないねぇ」
やけにあっさりと、咏は退いた。
やはり、あの言葉は彼女なりの冗談だったのだろう。
広げた扇子で自分に風を煽る咏に、京太郎は苦笑した。
「それじゃあ、俺はここで」
「ん、なんか仕事?」
「いぇまあ、仕事といいますか……」
「……」
「……個人的な用ですが、とても大事なものです。絶対に、やらなきゃいけない」
「……そうかい」
咏に軽く頭を下げて、踵を返す。
待ってくれていた彼女に、答えを出さなければ――
「多少、強引でも――やむなし、かぁ」
一瞬の浮遊感と、首筋に何かの衝撃。
霞む視界の中で――が何か口を動かしているのを最後に、京太郎は意識を失った。
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