過去ログ - 影の薄い男の話
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15:名無しNIPPER
2015/02/16(月) 18:55:02.65 ID:DHign45f0
次の日は、ちょうど盆休み前最後の出勤日だった

その日の仕事は模擬テストの試験監督
やることは「始め」、「そこまで」という二単語を大きな声で言うことと、
テスト用紙を配ったり回収したりするだけ
以下略



16:名無しNIPPER
2015/02/16(月) 18:56:24.56 ID:DHign45f0
店員さんが、ぼくを露骨に無視するんだよ

しかも店員さんだけじゃなく、店のお客さんまでそうなんだ。なんかもう笑えてきたね
だって、私は真面目ですって顔に大書きされているような、
勉強道具を抱えた制服姿の女の子がぼくの前に割り込んで来るんだもの
以下略



17:名無しNIPPER
2015/02/16(月) 18:56:58.91 ID:DHign45f0
結局コーヒーは諦めて、もう今日はとっとと帰って本でも読もうと思ったんだ。
もう誰かに無視されたり、驚きの目で凝視されるのはうんざりだったしね。


18:名無しNIPPER
2015/02/16(月) 19:18:00.53 ID:DHign45f0
それで、駅についたとき、ついに見つけてしまったんだ。

隣の人の影より、ぼくの影の方が、どう見ても薄いことを


19:名無しNIPPER[sage]
2015/02/16(月) 23:07:08.86 ID:7S5mazXuO
なんか化物語っぽいな


20:名無しNIPPER
2015/02/17(火) 23:24:08.66 ID:bx93AWg00
あたりは丁度5時の夕日に照らされて、影が長く伸びてるからそんなことに気づいたんだろう。
最初は、目の錯覚を疑った。だから、しっかり目をつぶってみた。

目を開く。何も変わらない。もう一回だ。


21:名無しNIPPER
2015/02/17(火) 23:24:38.86 ID:bx93AWg00
やっぱり変わらない。
隣に立っている人を観察してみる。
その人はスタジアムジャンパーに野球帽をかぶった若い男で、にもかかわらず、
この男は絶対野球が好きではないんだろうな、と思わせる雰囲気があった。
つまり、特に変わったところの無い普通の人だった。
以下略



22:名無しNIPPER
2015/02/17(火) 23:25:35.35 ID:bx93AWg00
次は、だいぶ長い時間を取った
普通電車がホームに到着した音が聞こえた。少人数が降りて、それよりさらに少ない人が乗る気配も感じた

目をひらく
もうホームには、ぼく一人しかいなかった。


23:名無しNIPPER
2015/02/17(火) 23:26:13.54 ID:bx93AWg00
話は変わるけど、海が近くて、夏で、人が少ない、夕暮れの駅ってなんであんなにもさびしいんだろうね。
シュートも案外、こんな景色をみてオン・ザ・ビーチを書くことを思いついたのかもしれない
ともかく、仕方がないからホームを覆っている雨除けの支柱のところまで歩いて、二つの濃さを比べてみたんだ
結果は、やっぱり変わらなかった

以下略



24:名無しNIPPER[sage]
2015/02/20(金) 11:05:19.75 ID:IvOxZoCHO
しえん


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