過去ログ - 千秋「あら、アナタは…」未央「えっ?」
↓
1-
覧
板
20
5
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 21:45:37.38 ID:Naqv58ceO
「ねえ」
決して大声というわけではないがとてもよく通る声だった。
とても美味しい水のような、クリスタルのガラスのような、どこか気品を感じさせる透き通った声の方向に私の目が動く。
以下略
6
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 21:51:15.03 ID:Naqv58ceO
未央「はい……そうですけど」
その『さっき』までの私なら「サインですか?照れちゃいますねー」なんて笑いながら浮かれられていたのだろうか。
そう思いながら『さっき』までとは正反対の自嘲気味の笑顔を浮かべて答える。
以下略
7
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 21:56:44.83 ID:Naqv58ceO
――知らないよ。そう吐き捨てるように言いそうになったが流石にそれは良心が咎めた。
未央「ちょっと飛び出してきちゃったから分かんないけど、二人ともまだステージの裏にいると思いますよ」アハハ
最後に漏れた笑いは誰に対する笑いだったのだろうか。
以下略
8
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:01:48.66 ID:Naqv58ceO
未央「それは……」
でもいくらなんでも赤の他人に当たり散らしたら最低だ。必死に普段の自分を取り繕おうとする。
「まあなんにせよ……」
以下略
9
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:08:09.79 ID:Naqv58ceO
――ダメだ。
未央「しょうがないじゃないですか!」
――止まらない。
以下略
10
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:13:33.53 ID:Naqv58ceO
――顔も名前も知らない初めて会った人に。
未央「その時の充実感とかものすごい音の歓声とかが本当に嬉しくて!」
――ああ、本当に何を言っているんだ私は。
以下略
11
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:18:48.58 ID:Naqv58ceO
――まずいよ。
未央「それに気がついたのはステージに立った後だなんて、もう面白すぎるよ!どんな顔して戻ればいいかわかんないよ!」
――これ以上はダメだ。
以下略
12
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:24:06.04 ID:Naqv58ceO
涙が出そうになる。
でも涙だけは流したくなかった。
私なんかが涙を流すと『ラブライカ』の二人がステージ裏で浮かべていた涙まで汚してしまう気がしたから。
以下略
13
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:29:48.92 ID:Naqv58ceO
未央「……なんで」
未央「どうしてそこまで言われなきゃいけないんですか?今日初めて会った人に」
私の言葉を彼女は無視して続けた。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/02/15(日) 22:35:17.49 ID:Naqv58ceO
「つまり一握りのアイドルのさらに一握りが『アイドル』を名乗ることしか許されない。そんな世界に辞めたいなんて思っている子が入ってきても続かないわ。貴重な学生時代を費やすならもっと自分にあっているものにすべき、違うかしら?」
正論だ。今の私の体に直接塗りたくられたらさぞかし染みて痛みで叫んでしまうであろうほど正論だと思う。
なにも返す言葉がない事を察したのか彼女はまた口を開く。
以下略
36Res/18.18 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 千秋「あら、アナタは…」未央「えっ?」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1424003251/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice