過去ログ - 「お前はドライブが嫌いだったよな」
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30: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/18(水) 00:56:59.06 ID:VrQgeoJco


 車道の脇に停車し大声を上げて泣いた。

 とめどなく流れる涙は眼を見えなくした。煮えたぎった湯の中につけられたように沸いた頭は激痛が走り、今まで出したこともないような声で喚き散らした。


 足らない。


 俺は血を流していない。体が腐ってもない。彼女が苦しんできたことに比べ、ほんの一瞬にしか過ぎないこの間でも俺には辛すぎた。

 そんな時に必ず寄り添ってきた、日差しのような暖かさの持ち主はもう動かない。一粒残らず涙を掬い取ってきた彼女はもう俺のそばに立つことは無いのだ。


 自分が今、どこを向いているのか解らない。立っているのか、座っているのかも。


 だがそれでもまるで足らない。


 この身はいまだ生に執着しており、『死にたい』などと考えるはずも無い。だからまた泣く。泣き続ける。





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