過去ログ - 「お前はドライブが嫌いだったよな」
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36: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2015/02/20(金) 00:25:54.17 ID:OHZk4XxVo
焼き場は屋外にあり、窓らしい窓も無く、なんだか公衆トイレのような格好をしていたが、内装の違いは明らかで、病院で見かけるストレッチャーのような台を認め、箱のまま彼女を抱いたまま俺は凍った。
こちらに置いて下さい、という意であろう、職員は手で促す。
弟と母はこんな気持ちで病院の扉をくぐったのだろうか。
そんなはずは無い、彼らの決断は俺の臆病とは違う。そう思えば俺の足は自然、進んだ。
職員が炉の扉を開けた時、絶句した。
狭い、暗い、今は昼であるにも関わらず、炉の中は闇に満ちていた。
ここで何百、何千と火葬が行われた事実にも震えただろう、だが、何にもまして、彼女をこんなところに入れるのは絶対に許されざる行為に思えた。
彼女の入った箱をストレッチャーごと入れようとする職員の腕を捻り上げたい衝動を押さえ込む。
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